何かが診断?できそうな技術をもってます、という系が多くたくさんビジネスモデルを考えてきたら、あれ、これのどれかだよね、という整理ができそうなのでメモ。


1:医療的診断機器、プログラム
しっかりエビデンスを取得して、医療機器または医療機器プログラムとしてビジネス。
認証、承認、そして治験が必要な場合があり上市までやや手間がかかる。しかし、保険収載の可能性があったり、医療機関を巻き込んだビジネスがしやすいメリットがある。
ただ、「診断」は一般的に付加価値が出しにくく、規模が出しづらい可能性あり。可能であれば、デバイスまで自社で独自に開発することも検討。

2:早期診断?系で保険や健保からマネタイズ
高精度に、というより、早期に、をメリットとしたビジネス。これも多い。ただし、早期の場合患者?は自覚症状がなく、少なくともお金を払う気がない場合がほとんど。早期に診断は直ちによいことではなく、治療の必要のない患者?を生み出したり、偽陽性問題も注意。
早期に診断することで、生活習慣病や認知症など、早期に診断?することで、症状の悪化が防げるのであれば、民間保険や健保からマネタイズを検討。医療機器として、認証、承認不要でも可能な場合もあり、それもメリット。ただし、エビデンスが必要である可能性は高く、雰囲気だけでは無理。また、健保はお財布が少なく、成功報酬型(医療費が下がったときに半分くらいを受け取る)にせざるを得ない場合があり要注意。

ビジネス側の重要度が強くなってくる。技術開発チームだけではきつくなってくるビジネスモデル。営業力強化。

3:製薬企業と一緒に新しい治療薬を開発する
診断することで、潜在患者を炙り出せれば、製薬企業や治療法をもっている企業は喜ぶ。マッチポンプと言われないように。
組み方としては、営業連携、患者サブタイプがわかることで新しい治療薬、治療法を一緒に開発し、将来一緒に展開。開発段階で、一時金・マイルストーン収入を得る、など。

営業連携の場合は、診断→治療のパターンになりがちなので、医療機器化の必要はあるかもしれない。
開発連携の場合は、やはりエビデンスづくりに時間、費用がかかるかもしれない。
1に対して、プラスαのビジネスモデルかも。

4:治療、介入方法までなんとか開発する
「診断」から「治療」になんとか入り込む。認知症や生活習慣病、睡眠障害は、プログラムやソリューション系でなんとかいけるかもしれない。診断より、介入側は付加価値が出しやすいので事業規模をあげられる。

疾患によってではあるが、企業の社員向けに研修をしたり、サプリを売ったり、と。ここまでくると、診断「精度」などより、いかに介入するか、マーケするか、が重要になってくる。先生発ベンチャーは苦手なケースが多く、マーケ側主導で行くチームにしないと。




# by km_g | 2021-01-23 20:50

株式会社Campus for H の石川さんという方の動画を見たのでメモ。

・1日の仕事の終りは、「To Do」ではなく「To Feel」
・ポジティブ体験
 よく眠れた
 敬意をもって接された【重要】
 笑った【重要】←雑談が要因
 学び、興味
 喜び

・ネガティブ体験
 体の痛み
 心配
 かなしい
 ストレス
 怒り

・成果を上げる組織には、「信頼」の文化がある。信用ではなく。
信用→相手に対する「理性的」な判断。信用はくずれる。
信頼→相手との「感情的」な結びつき。信頼はくずれない。

・信頼を生む3つのポイント
 Q1:日々の仕事で、学びや変化はありますか?
 Q2:あなたの人生は、前にむかっていますか?
 Q3:あなたやご家族は幸せですか?
(気にかけていることを知らせる)





# by km_g | 2021-01-03 22:20 | 日常

AIベンチャーと聞くと、高度なAI技術を使いこなし、高いバリュエーションで・・・という印象を持つかもしれない。しかし実態は必ずしもそうではないようだ。



多くの場合、AIベンチャーは、AIアルゴリズムに強みをもち、それを活かしてビジネス展開することがほとんどだ。PFNさんも基本的にAIアルゴリズム屋さん。このようなAIアルゴリズムベンチャーにたくさん会う。○○さんは、なんとかで1位。○○さんはどこどこ研究室出身。○○の部分が新規なので、高精度。なので、我々はすごいAIベンチャーだとみんな言う。

このような話を聞いていて、気になる点が二つある。一つ目は米国、中国のガチ勢との競争をどう考えているか。一桁もしくは二桁多い開発費をかけてくる連中とどう戦うのか。負けるというわけではなく、どういうゲームになって、どう競争優位を実現するのか、がいつも納得感がない(ただこの分野は開発費ではなく、少数の天才の力で逆転出来得るとは思うのでなんとかなるかもしれないが。)

もう一点はビジネスのスケール性。そのAIアルゴリズム力でどんなビジネスをするのか、売上をたてるのか、スケールさせるのか。ここが見えないところがほとんどだ。
そのほとんどは受託から始まりいずれスケールするビジネスに結びつけることを想定しているが、受託の壁をこえているところは少ない。上場しているところでも。

ただ、受託は簡単に聞こえるかもしれないがこれはこれで簡単ではない。顧客企業はAIを魔法のように考えていて、おかしな期待値を持ってしまっている。また、AIベンチャーも顧客サイドの経営課題に切り込まないとただのおもちゃを作って終わってしまう。つまり、顧客課題をしっかりコンサルできなければ良い受託はできない。若い学生がやってるAIベンチャーはこの辺りが弱く、安い案件に振り回されていることをよく目にする。

また、受託を抜け出したとしても意外に付加価値が少ないパターンがこれまた多い。例えば、AIの力で高精度な病気の早期診断ができる。医師の目を超える診断能力がある。だとしても、儲からない。医療AIの場合であれば、医師を完全に置き換えるわけではなく医師のヘルプなので、人件費が減るわけでもなく、また保険もついてもそこそこだ。また、診断機器メーカーがAIソフトを搭載することで大きな値上げを実現するがAI屋さんに配分するのはわずかだったり。

これら問題?から抜け出すことに成功しているところの特徴は大きく二つある。一つはユニークな学習データをもっているか、二つ目はSaaS、だと思う。
一点目のところはユニークなラベル付きの生データを持っていることでオリジナルのAIができることで差別化が可能となる。いくらすごいAIアルゴリズムがあっても学習データがなければAIを作ることは不可能だ。ユニークなデータはどう持ち得るか。おそらく独自ハードをもつことが近道だろう。

二つ目はSaaS型との連携。最近多くのSaaS型のサービスが成長している。これをAIをレバレッジとしてより良いSaaSができるかどうか。サービス価値のほとんどをクラウドで提供しきれないといけない。参入障壁の構築、顧客のスイッチングコストをあげる。
SaaS型になりにくいパターンとして顧客の利用頻度がばらついていたり、継続性がない場合だろう。

まとめると、しっかり頑張って受託、独自デバイス、SaaS。これのどれかだろう。



# by km_g | 2020-11-18 00:02

VCの価格競争

最近VCだけでなく、事業会社CVCのファンド組成、新規立ち上げのニュースがどんどん出てくるようになった。起業家と投資側の受給で言えば、国内のマクロ的に投資側が少し過多の状況だと思われる。

また、数だけでなく、質の争いも激しくなってきた。よくあるVC側取り組みとしては、

・メディア発信
・採用支援(採用担当内製化)
・事業会社ネットワーク提供
・ポートフォリオスタートアップ経営者同士の勉強会

などなど。いずれにせよ似通ってきている。少なくとも上記のポイントでは差別化は難しくなってきている。
そうすると、普通?の製品開発する事業会社の業界であれば、価格競争の発生確率が増えてくる(あと業界細分化)。VC業界で言うところの価格競争は、バリュエーション条件の緩和だ。バリュエーションは高めに、資金額は多めになっていくと思われる。

価格競争で勝てるプレイヤーはコスト競争力があるところ。VC業界のコスト競争力とはなんだろうか。LP圧力のないCVCにバリュエーション競争で勝てるのだろうか。

もう一つの価格競争ファクターは、リスク、だと思われる。チーム、プロトタイプが未成熟のどシード段階でも投資する。バラマキに近い投資戦略だがある程度の良質なネットワーク、目利き、支援力があれば少額、DDほぼなし投資は可能だし、今後増えてくると思われる。ホームラン案件の取り逃しもない。
このようなエンジェル型投資は、もう一つ良い面がある。起業家側に喜ばれる。どこのVCにも見向きもされなかったのに、あそこのVCはこんな僕にも投資してくれた!と、あまり大きな支援が提供できなくても、命の恩人になれる。そのVCのブランドはどんどんあがる(たぶん)。

どシード投資が増えてくると、次ラウンドで渋滞がおこる。変にバリュエーションがついてしまっているし、大した支援してもらっていないと何もバリューアップされていない状態で次ラウンドむかえる必要がある。おそらく、どシード投資をやったVCですら、全部の次回ラウンドに投資はできないだろう。まぁ、そこを超えられないのであればそれはしょうがない、ということかもしれないが。

ポーター先生の言うところの、3つの基本戦略。
1:コストリーダーシップ
2:差別化
3:集中

2の差別化をがんばって作っていくのが難しい場合は、3の集中戦略しかない。医療、AI、宇宙、特定大学、地域、どレイターなど何かに集中する。この集中は狭すぎると案件がなくなるのが課題。広げると意味がない。医療など業界集中の場合は、その業界のバッググランドががっつりないといけないだろう。出身者キャピタリストを雇うか、どこかの事業会社に担いでもらってCVC型にするか。

エコシステムとして、いろんなVCが増えてくるのは良いことだけど、VC側競争も大変だ。




# by km_g | 2020-11-13 11:08

事業会社との資金を伴う連携時に迷うのが、共同開発費でもらうか、エクイティでもらうか。


○共同開発費
・エクイティより事業会社にとってハードルが低い
・対価との紐付き性が高く、成果物、知財に対して先方の要求が直接的になりやすい
・逆に連携の範囲を制限しやすい(他には口出すな)
・株式にダイリューションが防げる

○エクイティ
・事業会社にとってハードルが高い
・投資契約の内容、出資シェアにもよるが、経営全体に対しての関与が、長期に強まりがち
・事業会社ラウンドということで株価を上げやすい
・同業との連携がとりづらくなる
・やっぱやめた、がしずらい

このあたりが論点になるだろう。それで結局どういう時にどちらにすべきか。

1:中長期で、目先の製品連携に留まらず連携イメージがあるのであれば、エクイティを検討。ただし、引き返せなくなるので注意。
2:ある特定領域のみでの連携であれば共同開発費タイプを検討

こういう感じだろうか。
しかし、もっと大事なことは交渉をすること、できる状態で交渉すること。
危険なのは資金がないために、先方の言うとおりの契約なりを飲まざるを得ない状況にならないこと。資金繰り最低でも半年は残した状態、他の会社とも並行して同じ話をしてみる、提携しないという選択を取れる状態にする、このあたりが重要だろう。





# by km_g | 2020-07-11 10:14