2009年 09月 14日
プレゼントバリューと割引率
PV=ΣCF_i/(1+r)^i
問題は、このrとは何か?である。rはリスクに見合った正の値で、割引率と呼ばれ、CFのバラつき(分散)に見合った値が代入される。PVは将来の価値を現在に変換(割り引くと言う)して評価するが、逆に現在のCFを将来のある時点で評価する場合と原理的に等価である。この場合、現在のCFは、何かしらの資産に投資できるわけであるから、一定の割合で増加する。この増加率が利回りである。よって、割引率と利回りは表裏一体である。
では、’見合った’とは、どういう意味だろうか。リスクが大きい資産の割引率は大きいし、リスクが小さい資産の割引率は小さいが、絶対的にどのように決まるだろうか。
CFのリスクが最も小さい資産は国債とされている。日本の国債の利回りは1.3%程度であり、どんな資産でもこれ以上の割引率を持つはずである。
資産Aの割引率rA = リスクゼロの資産の利回り(=割引率)rf + α(≧0)
このαが資産Aのリスクと比例関係にある。
α = rA- rf ∝ リスク
=k リスク
k = rA-rf/リスク
このkの値はシャープレシオ(=SR)と呼ばれ、市場に存在する投資家が合理的であれば、どの資産でも同じ値となる。kが具体的にどんな値となるかはちょっと不明。ハイリスクハイリターンでもローリスクローリターンでもkは結局似たような値となる。
by km_g
| 2009-09-14 12:40
| ファイナンス