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DCF法時の業績予測

■各年のキャッシュフロー予測の期間と詳細
■ある程度は厳密にPLを作り、ある程度以降は、継続価値として予測する。この‘ある程度’とは何年か?CFが安定になるまで厳密に予測する。ここでの‘安定’とは、
○成長率
○新規投資に対するリターン→RONIC
○投下資産利益率
これらが一定という意味。これらが一定になった場合に始めて永久成長型とか一定成長型とかの式が使える。昔、早稲田のM&Aの講義を受けた時、買収側は5年先の月次のPLまで正確に作れるくらい見通しがしっかりしていなければいけない、と言っていた。M&Aは高いプレミアムを払って買収するわけだからこのくらいの気合は必要。この本では、10〜15年は詳細PLを作れと言っている。でもPLCに注意。

○企業価値算出する場合は、ゴーイングコンサーン(永久に存続)を前提とするため、継続価値算出の必要がある。しかし、プロジェクトのNPVを計算する時は、永久ではなく、一定期間までの価値を算出する場合が多い。その時は、運転資本の回収、資産売却の可否、額(売るなら誰が買うのか?を必ず考える)、簿価上では益がでるのか、損がでるのか、税金注意。

■将来予測の構造
■予測のステップ
1.過去の財務諸表を作成、比率分析
PL、BS、できればCF計算書も用意。PLは各費用の売上高比率、売上高成長率を見ておく。もし商品がわかりやすければ、数と価格とわけで分析しておく。あと、見やすくシートを作る。額と比率はなるべく別に作る。

2.売上高予測
○ボトムアップ
顧客の需要予測を基に売上高を予測する。この方法は、顧客の数が少ないBtoBの場合に有効??
○トップダウン
こちらが一般的か。市場規模、普及率、価格、マーケットシェアから売上高を予測。単純に何%成長として予測しない。企業の強さやビジネス感覚を併用して、おかしな予測になっていないか常にチェック。定性分析が重要。予測はあくまで予測であって当たる保証はない。予測に幅を持たせることが重要。感度分析とか。ワーストケースのチェック。予測は現在の意思決定のために行っていることを忘れない。


3.損益計算書
○流れ
①各項目が何により連動しているか。つまり、どの指標と相関があるのかを見つける。その指標を使って予測をしたいから。多くの費用は売上高と相関が強いはず。BSの数字との比率も見ておく。固定資産と減価償却費、負債と支払利息など
②連動する項目に対する比率を予測する。過去からの流れ、定性分析から判断。まず、過去の流れを踏襲して比率を予測して、あとから調整を順次加えていくのがよい。
③売上高と比率の予測が終わったら、それらを掛け算して売上原価などの数値を埋めていく。


4.貸借対照表
○ストックアプローチとフローアプローチがある。フローアプローチとは、例えば、売上げが100増加した時、売掛金が20増加することを利用して、150増加したなら売掛金が30増加すると考える予測方法。しかし、100から150の変化と10000から10050の変化を同じと見なすため、規模が大きく変化する場合は注意が必要か。1から2の変化と、100から101の変化は異なるのが一般的。それに対して、ストックアプローチとは、変化ではなく、売上高そのものに対する比率で予測する方法。売上げ比率を使って分析するいつもの方法はこっち。どっちがよいかは状況による、過去のBSをどちらの方法でも分析してみて、比率なりが大きくばたつかない方法で未来を予測するのがよい。この本によると、ストックアプローチ(いつもの方法)が良いと言っている。よって、いつもの方法で特に問題ない。

○BSの数字は、BSの中での比率分析しておらず、PLの数字との比率分析している点に注意。買掛金や在庫は売上高ではなく、売上原価との比率で予測している点に注意。売上原価も売上高との比率で分析するから、数学上、売上原価でも売上高でもどちらの比率を使ってもよいが、誰かに説明する時は予測のロジックが重要。

5.投下資産の予測
○クリーンサープラス原則とは、当期純利益とBSの純資産の増減が一致しているという法則。
○BSの最終調整は、右側は有利子負債、左側は余剰現金で行う。10年くらい長期で予測する時は、資本構成がどうなっているか注意。WACCに影響するから。余剰現金が溢れるなら配当金か自社株買いとして吐き出す。有利子負債が溢れるときは、赤字の場合だが、格付けも確認して、負債コストを確認。

6.ROICの確認
○企業価値評価の場合は、各年どのくらい投資するかを設定する必要があるが、ROICを見て、10年にもわたってROICがWACCを上回っているならその根拠を明らかにする必要あり。

○ROICはいずれ、WACCと同じ値に収束するか、業界や経済全体の中間値、長期に競争優位をもつ、のいずれか。図表6−5は競争優位のパターン。
○WACCとROICを比較してチェックする。
by km_g | 2011-01-26 09:49 | ファイナンス