これから戦略コンサルファームを目指す人へ

 数社のいわゆる外資系コンサルティングファームの面接を受けてきた。まだ数社残っている。どうやることやら。

ここまで、いろいろ準備したりいろいろな人から情報をもらった。もし、今からコンサルティングファームを受講する人のために、少しまとめようと思う。


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■MBAは行かなくてよし。

MBAという肩書きは、有利だと思っていた。が、それはたぶん間違い。あってマイナスということではなくて、準備をあわせて3年分くらい年をとる方がマイナス。MBAの30歳より、何も無い27歳の方が価値があります。


■ケースの準備は絶対役に立つ。

面接は多い所で5,6回あると聞く。そのほとんどがケース面接。志望動機的なことを聞かれるけど、時間のほとんどはケースに費やされる。(アクセンチュアは質疑応答にもかなり時間をさく)

ケースは準備でかなりレベルアップできる。実際おれはレベルアップした。セミナーや本を読むことももちろん重要。多少はやるべき。けど多少。あくまで、ケース面接ってどんな感じでやるの?ってことがわかったらそれでOK。あとは、自分で問題を何回も解いた方がよい。紙に書いて、自分で考える。例題の回答をいくら読んでもほとんど効果なし。

①マーケットサイジング、その他数字の推定(フェルミ推定)
これは、どのコンサル面接サイトに書いてあるが、俺の場合、一回しか出なかったし、大して重要視してなかった。ここで大切なのは、あきらめずに分解して、さらに深く考え抜けるかどうか、数字に強いかどうかという基本的な能力だけでなく、市場特性を加味しているかどうか、だ。ほとんどすべてのファームで、このマーケットサイジングだけで面接が終わることはほぼゼロではないかな。新卒だと多いのかな?が、後者がより大事だということは一緒だろう。傘のマーケットサイズを推定するのに、世帯別がいいのか、世代別がいいのか、学生・大人・老人、がいいのか、に気を使えるかどうかだ。傘の場合は、小学生低学年以下、小高学年~大学、社会人(男、女)、それ以降、がいいかもしれない。あまり数字だけの無機質なロジックだけにとらわれず、日々の日常的勘をおりまぜてほしい。



②市場規模2倍問題

①の続きでほとんど場合で聞かれる。

僕が読んだ本では、分解したファクターそれぞれをいかに伸ばすかを考えればいい、と書いてあったけど、それだけではたぶんダメだと思う。2倍と問われてあるので、優先順をつけないといけない。伸びる余地、難易度、即効性など。


③シェアアップ、売上アップ(=コンサルティングクエスチョン)

②は業界全体の話だが、これは一企業の話。ここはMBAの知識が少し役にたった。たいていの場合、売上アップの施策を10分くらいで考えて、と言われる。なれないと、打ち手オンリーの最悪の答えをしてしまうが、これも練習すればある程度できるようになる。フレームワークは3Cで良い。だからと言って、市場は成長している、とかだけ言ってもダメ。だから?と言われる。


ステップとして、なぜ、自社はそのような(シェアが低い)状態か、を考えると良いかと思う。そこから、競争要因、自社の強み、弱みに話が進みやすいと思う。施策は、基本戦略をまず話したあとに、打ち手を語った方が良い気がする。基本戦略は、どこの市場を狙うのか、何で勝負するのか(コスト?差別化(付加価値)?)、で話すと良いと思う。

事前に、ある程度パターンを理解し、思考の癖をつけておく。


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■筆記試験はしっかりやっておけ。

筆記試験をなめてはいけない。ほとんどの人が落ちる。が、決して難しいわけではない。対策をすれば十分受かる。

ロー○ンド・ベルガー対策:
下記の2冊をやれば十分。
n進数変換、規則性予測、語句の意味、確率・場合の数など。


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ベイン:
集合・ベン図、など。

■準備を合わせて、半年はかかる。

面接はうまく行って、5,6回。3ヶ月程度かかる。筆記準備、ケース対策を合わせると最大で半年は見ておい
た方がよい。筆記があるところは、筆記が無いところよりちょっと先に初めておくとよい。

筆記あり:ロー○ンド、ベイン、ブーズ(たぶん)
筆記なし:ADL、BCG、Mac、DI、アクセンチュア、
他は不明。


■各ファームの傾向(ケース)
BCG・・・学歴重視。ケースは紙を渡され10分考えたあとディスカッション。市場規模の推移があったり、各企業の利益率の比較があったり。これはなんで?だとしたらこの会社はどうしたらよい?とか聞かれる。

ADL、ATK・・・その場で問題考えてる感じ。自分の趣味とか、自社とかが例になる。だから準備すると結構役に立つ。

AC・・・ここもその場で問題考えてる感じ。しかし、ここはある程度業界が絞られているので、その業界に関する問題がでる。志望動機、自社、自部門ついてどう思っているのか聞かれる。


■エージェントは必ず使う。

職務経歴書、志望動機などの書類はエージェントの力を借りた方が良い。各社の情報も得られる。おすすめは、キャリアインキュベーション、ムービンかな。学歴を重視するので、自分がそもそも受験資格があるかどうかもわかる。国立大学上位、私立上位校のみ。それ以外は書類でアウト。準備しても無駄。



■コンサルティングファームを知るために良い本

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プロフェッショナルコンサルティング
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■自社についてはしっかりと考えておけ

戦略に興味があります。企業の変革のお手伝いをしたい。と言っていて、いざ、今所属する部門の問題点と変革案は?と聞かれて、答えられないようではアウト。準備すれば対応可能なので、十分に考えておく。


■参考サイト

解き方。
http://ryuku007.blog108.fc2.com/blog-entry-98.html

例題。
http://www.gaishi-seminar.net/midCareer/message-consulting.html

by km_g | 2011-12-01 23:44 | 転職