環境のパターン認識

パターン認識とは、ある画像がどの画像に似ているか、どのような特徴があるかを調べる作業のこと。顔認識とかはまさにその応用例。

学生時代にやっていた剣道でも同じ概念があった。「遠山の目付」である。これは、竹刀、目線、足元、呼吸、どれも大事だけど、どれかを見ているとどれかが見えなくなってしまう。竹刀ばかり見ていると、足元の動きを見逃し、いつの間にか間合いに入られてしまう。遠山の目付とは、相手を見るようで見ない、見ないようで見る、相手全体をぼんやりとらえると、異常に気が付きやすい、軽いフェイントにも引っかからないとうになる、ということである。

大学院でいろいろなケースを読むが、もちろん全て違うケースである。市場も違う、競合も違う、自社も違う。しかし、直面する課題というのはそれほど多くの種類はない。成長、コスト削減、イノベーション組織、などなど。最近、パターン認識と同じように、経営環境も大枠でとらえることができるようになってきた。まだ、3Cの目でしかとらえられないが、大体、またこの状況か。と思うことが多くなってきた。

戦略コンサルも、より複雑な現実の企業の経営環境をパターン認識でとらえてることだろう。自社のシェアが?%、商品の種類、競合の数、・・・すべてを見ていては時間がかかりすぎる、引っ張られてしまう。パターンとして全体で状況をなんとなくつかむと短時間で課題に到達できるだろう。そこから初期仮説が生まれるのだろう。

パターン認識の精度を上げるためには、様々なケースのパターンを理解することがまず先決。捉え方は様々。けども本質は外してはいけない。そして、編み出したパターンを引き出しにしまう。その繰返し。199?年の自動車市場の規模などどうでもいい。調べればいい。

パターンは複雑ではない。というか単純でなければ意味が無い。読んだ本、テレビ番組、仕事での経験、ケース。具体にとらわれず、パターン認識していかないとな。
by km_g | 2012-01-17 16:55 | MBA他