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デュー・デリジェンスの基本

デューデリジェンスの目的は、経営実態の詳細な把握である。DDの種類は、財務DD、ビジネスDD、法務DD、組織(内部統制)DD、税務DDと多岐にわたる。DDは投資家から依頼された(第3者)、それぞれのプロフェッショナルが行うことがほとんど。フィーは数千万円~数億円とか。

■財務DD
財務DDの目的は、経済実態の把握である。留意点としては、

・財務諸表作成のルールが定められているか。適正か。
・不正、虚偽記載がないか。
・投資家(依頼者)のほしい情報か。

である。具体的な作業のほとんどは、財務諸表の各数字を検証していく作業。不正、虚偽は当然のことして依頼者である投資家が気にするのはリターンがどれだけでそうか、である。そのためには、当該企業の正常収益力と安全性を表す純資産と負債の実態である。

●正常収益力
損益計算書に表れる損益は以下の理由で、正常な収益を表さない可能性がある。正常性とは、継続性、異常性がないことである。

・経営者の恣意性(損か資産か、為替レートの基準日など)
・震災など一過性要因
・本業以外の有価証券売買の損益

上記3点を考慮し、当該企業の正常な収益力を測定する。

●資産評価と実在性
例えば銀行で言えば、貸付金の引当が適切に行われているか、著しく延滞している債権はないか。固定資産の実物は存在するのか。減価償却は適切になされているか。

●負債の網羅性
退職給付引当金、リース債務、未払い残業代、など計上されていない負債がないかをチェックする。(リースは、モノ付き借入金。フィナンシャルリースとオペレーティングリースがある。フィナンシャルリースはBS計上)また、債務に厳しいコベナンツが課せられてないか、も注意。M&Aなど大きな資産構成の変化によってコベナンツに抵触しないか。


■組織DD
組織DDは内部統制が有効に機能しているかどうかをチェックすることを目的とする。内部統制とは、不正の防止、財務の信頼性の確保、を目的とした仕組みである。組織DDとは、この内部統制の仕組みがまず正しく構築されているか、そして機能されているかをチェックする事を目的する。投資家から依頼されたDDの場合、財務諸表の信頼性に重きが置かれる。

大きな視点として、内部統制のキーとなるのは以下の点。特に最初の2点は、運用(仕組みそのものではなく)上大切だろう。

・経営者の姿勢
・企業風土
・組織体制(取締役会、人事制度、監査役会など)

■DDを行う上での注意点
大企業になると、チェック項目が膨大になる。そしてDDの期間は短い。その短い期間で、いかに正確に、網羅的に、そして十分なDDを行うかは、事前の準備が肝だ。

・どんな項目を調査する必要があるのかのリストを作成。
・当該企業に書類の準備を依頼。
・仮説と調査のスコープの决定。
by km_g | 2012-09-23 14:56 | 日常