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EBITDA倍率とPER

 PERは20倍程度が普通とされている。下記はここ10数年の上場企業の平均PERの推移である(東証データより)。これを見ると最近は20倍程度で落ち着いているのがわかる。

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20倍という数字の理論的意味は、配当割引モデルを考えると、

PER = 1 / (rE - g)

分母の(rE -g )の部分が5%ということである。つまり、利益の成長率とリスクの差が5%、ということである。これがPER=20倍の意味である。

ところで、PERの他にEBITDA倍率もよく使われる。これは何倍が「普通」だろうか。よく聞くのは7倍くらいか。これの妥当性がよくわからない。PERは、rEとgを考えれば妥当性を評価できる。しかし、EBITDA倍率が7倍とはどう考えればよいのか。

EVの理論式から地道に計算すればわかるだろうが少しめんどくさいのでPERとの関係からこれを考えてみる。

EV / EBITDA = ( E + D ) / EBITDA

= ( 1 + D/E ) / ( 営業利益 + 減価償却費 )
= ( 1 + D/E ) / ( 1 + 減価償却費/営業利益 ) *E/営業利益
= ( 1 + D/E ) / ( 1 + 減価償却費/営業利益 ) *純利益 / 営業利益 * PER

と変形できる。PERとEBITDA倍率をつなぐファクターとしては、

・減価償却費 / 営業利益
・純利益 / 営業利益
・D/E

の3つである。
一つ目の減価償却費 / 営業利益は、業種によって異なるが0.5~1.0くらいか。
二つ目の純利益 / 営業利益については、税率が40%なので、0.5くらいが普通か。
三つ目のD/Eは、0.5~1.0程度か。

この通りだとすると、

EV / EBITDA = ( 1 +0.5~1) / ( 1 + 0.5 ~ 1.0 ) * 0.5 *PER

という感じ。これを計算すると

EB/EBITDA =10~13

という感じになる。

PERが15くらいになると7~10程度となる。
by km_g | 2013-01-23 00:35 | ファイナンス