年金ファンド(GPIF)の運用方針変更

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120超円を超えるGPIF(ガバメントペンションインベストメントファンド)の運用方針が変わるらしい 。目的はもちろん、運用利回りをあげること。

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、高収益の日本株を組み込んだファンドへの投資を始める。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントなど数社に運用を委託する。委託規模は1社あたり、2千億~4千億円規模とみられる。日経平均株価などの市場平均を上回る運用利回りを目指す「アクティブ運用」を本格化する。

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現在の運用益は10兆円弱らしいが、ここ数年で見ると5%(6~7超円)あるかどうか。さらに、14年度は積立金の取り崩しをはじめるとのことだ。それもポートフォリオをみれば納得する。半分以上の55%(70兆円程度)を1%以下の低利回りの国債に投資しているからだ。

一方、年金ファンドと言えば思い出すのが全米最大の年金ファンドのカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金。運用総額26超円)。運用利回りはなんとVCもびっくりの12.5% ということだ。
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ポートフォリオはGPIFと違って株式に半分以上を投資しているようだ。ローリスクローリターンの年金を株式を運用するとは何事だ!というおしかりが聞こえてきそうだが、運用生成の推移 を見るとそんな文句も言えなくなってしまう。

GPIFもこれに習ってなのか、株式の配分を増やすというわけだ。カネがないから利回りを増やそうって話なので、何かを増やすというこはなにかを減らすということだ。減らすのはおそらく国債だろう。国債を売って株式を買うということだ。ところで、その国債は誰が買うのだろうか。量的緩和で銀行保有の国債を現金化してるのだから銀行ではないだろう。となると買い手は日銀しかいない。そう考えるとGPIFの国債買い取りは量的緩和の広い意味で同じ政策と言えそうだ。

さて、今回の配分変更で株式市場にどれくらいのマネーが入ってくるのか。おそらく10兆円はあるだろ う。東証一部の一日の出来高は数兆円なので、大きなプラスのインパクトがあるだろう。また、直接はきびしいかもしれないが、ファンド・オブ・ファンズの形でもいいのでベンチャーキャピタルにも投資すれば、1兆円でも十分な好影響が期待できる

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 このような大きなメリットがありそうだが、ただ問題は運用に失敗した時だ。現在の株高は第三の矢の失望によって失速しかけている。おそらく、今回のGPIF騒ぎも株高を維持(第三の矢の時間稼ぎ)する目的もあるだろう。安倍政権が第三の矢を失敗し、株価が失速し続けたらどうするのだろうか。さらに高利回りを狙って新興国の株式でも買うのだろうか。そもそも、今回の背景にあるのは年金の運用側の問題ではなく、支出側に問題があるように思う。すべきは、まず年金支出の削減だと思う。金持ち老人、働ける老人、の年金はこういう事情なので減らす遅らすことは必要だと思う。それでどうしても足りなければ運用側に手をいれるべきだと思う。まぁ、現在の利回りは低すぎるが。。








by km_g | 2014-04-21 01:27 | ファイナンス