米国地域別ベンチャー投資額

米国の地域別ベンチャー投資額が出ていた。面白かったのでメモ。


まぁ大体こんな感じだろうなぁと思っていたが改めて数字で見るとやはりすごい。55%が西海岸に集中している。人口分布とのギャップから見ても、シリコンバレーという地域がいかに異常かということがわかる。(カリフォルニア州の人口は3800万人、米国の10%程度)世界全体での比率でもかなりの割合がシリコンバレーに集中しているだろう。

ベンチャー、イノベーション関連の話をする時、米国全体を比較対象とする場合が多いが、これを見るとそれがいかに的を得ていないことがわかる。シリコンバレーは米国の中でもかなり異質に見えていることだろう。日本人から見たシリコンバレーだけでなく、米国人から見て、シリコンバレーはどう見えているのかも興味深いところだ。

この傾向は今後も続くのだろうか。集中が進むのか、分散するのか、ほかの別の地域に集中が移るのか。ドライビングフォースはなにか。シリコンバレーのVCが車で行ける範囲の会社にしか投資をしない、という話を聞いたことがある。文字のレポート、電話会議、メールだけではわからない重要なことがあるからだろう。世界のベンチャーがすべてシリコンバレーに集中するはずがない。とすると、世界のある拠点拠点に集中することになる。ではそれら拠点がどこになるかは何で決まるのか。VCがいるところに起業家が集まるのか、それとも逆か。世界によって、業種によって集中場所、理由は変わるのか。

東京をアジアのシリコンバレーにするためには、何が東京という場所に必要なのだろうか。

このブログで似たような議論をしているが、シリコンバレーの条件として、以下を上げている。

1:移民に寛容
2:豊かな国
3:警察が権力を持っていない
4:大学が優れていること
5:解雇できること
6:雇用契約の意味が希薄、自由
7:人々が細かいことを気にしない、自由
8:国内市場が大きい
9:資金調達が容易
10:人々がキャリアを決めるのが遅く、落ちこぼれへの抵抗が少ない


4,7,10あたりがシリコンバレーという地域の特色を表している気がする。では東京はどうか、日本はどうか。4はなんとかなる気がする。しかし、7,10は東京、日本では少し難しそうだ。7,10に関してちょっと見込がありそうなのは沖縄な気がする。しかし現時点で4,9が不足している。しかし、これはなんとかなるだろう。(4はちょっときびしいか?)逆に東京で7,10の方が難しい。


東京ではなく、沖縄をアジアのシリコンバレーに。ではどうだろうか。


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by km_g | 2014-08-15 23:50 | 面白いグラフ、統計