たまたま下記の動画を見た。イー・アクセス創業者の我らが千本さん。もう70歳超え。

・ベンチャーは0.5歩先を見ることが大事
・一流にふれる
などなど。他に大事なことをたくさん言ってる。なんども見返したいところ。



その中で、0.5歩先を見るとというのが最近大事だなとよく思う。
大きな流れにのるということ。最近で言えば、AI、ビッグデータ、IoTあたりか。正しい流れかはさておき、この流れに乗っているところとそうでないところの勢いには大きな差がやはりある。資金調達、採用、顧客獲得。いろいろ有利。

この流れの源泉は、「なぜこの事業をいまやるのか」という何かしらの時間的意味あいがその事業にあるかどうか、だと思う。解決する問題、技術などの解決方法、のどちらかが時流をとらえているかどうか。

しかし、先を読みすぎても、息切れつまり資金が続かず死んでしまう。今でいうと、量子コンピュータや汎用AI、完全自動運転あたりだろうか。良いタイミングを読むというのはとっても難しいが、この事業は先をいっているのだろうか、何歩先をいってるだろうか、をよく考えていかないといけない。

2019年の時点で、どんな事業が「0.5歩先」だろうか。

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去年発表されたガートナーのテクノロジーのハイプ・サイクル。





by km_g | 2019-01-14 20:40

AIを使った医療機器開発

米国で初のAI医療機器が承認されたとのことだ。
https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm604357.htm
米国食品医薬品局(FDA)は、糖尿病患者の眼疾患糖尿病性網膜症の軽度以上のレベルを検出するために、人工知能を使用する最初の医療機器の販売を許可した。糖尿病性網膜症は、高レベルの血糖が眼の後ろの光感受性組織である網膜の血管に損傷をもたらす場合に起こる。糖尿病網膜症は、糖尿病を患っている3,000万人以上のアメリカ人の視力喪失の最も一般的な原因であり、労働年齢の成人の視力障害および失明の主要な原因である。「網膜症の早期発見は、糖尿病患者数百万人のケアを管理する上で重要な部分ですが、糖尿病患者の多くは糖尿病網膜症のスクリーニングを十分に受けていません。その約50%が年1回、 FDAの機器・放射線健康センターの眼科・耳・鼻・咽喉機器部門ディレクター、Malvina Eydelman(MD)は述べています。"今日の決定は、プライマリケア医のオフィスで使用できる新しい人工知能技術のマーケティングを可能にします。FDAは、必要とされる医療への患者のアクセスを改善することができる、安全で効果的なデジタル健康機器の利用を引き続き容易にするでしょう。
いわゆるスクリーニング用とで医師の診断を受けるべきかどうかを判断するソフトウェアのようだ。まずはここからという感じか。

開発したのはIDxというベンチャー企業。2010年設立で、3.6Mドルしか調達していない。上記記事によると、900人の臨床試験をやったようだ。スクリーニング用途のため、健常者と患者の両方を加える必要があるためこのような大人数になっているのだろう。

ところで、AI医療機器は日本でも話題だ。大企業、ベンチャーいろんなところで開発している噂を聞く。ところで、AIを使った医療機器を開発する上で何がポイントになるのだろうか。
日本で医療機器の承認を管轄しているPMDAがAIを使った医療機器について最近語ったのは下記のシンポジウムだろうか。http://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/feature/15/327442/112100149/?ST=health
そのうえで、“審査の目から見たAI機器の特徴”として加藤氏が挙げた点に、次の3つがある。(1)ブラックボックス性、(2)性能の継続的な変化、(3)データセットの信頼性、である。 (1)のブラックボックス性とは、AIの挙動の根拠が機器の開発者にとっても未知数なこと。「従来の医療機器では開発者が機器の得意・不得意を理解し、それを基にしたリスクマネジメントができた。これに対しAIを活用した医療機器では、未知のデータに対する振る舞いは開発者でも予想が困難」(加藤氏)。
(1)ブロックボックス性とは、ディープラーニングの特性上なぜそのような結果になったのかが人間にはわからないことで、リスクマネジメントができない、ということのようだ。最近韓国の囲碁のすごい人とグーグルのAIが対戦した際に、AI側が暴走した事例があった。これが医療機器で起きる可能性がある。というよりどんな時に暴走が発生するか、が想定できないのが問題だということだ

(2)性能農継続性の変化、は承認後も学習し続けることで、承認時の特性と変わってしまう、ということだ。
(3)は、承認後に学習させるためにどんなデータを使うか、そのデータは信頼性があるか、ということだ。

ところで、承認後もそのAI医療機器は学習を続けるのだろうか。もしそれが不要なら(2)、(3)は無視できるはずだ。AI医療機器は完全に医師の関与が不要になることが一番のメリット。今回の米国の例も医師からの診断の前段階なので当然医師の関与はない。
つまり、AI医療機器が診断する現場には医師はおそらくおらず、その診断ごとにリファレンスデータ(〜教師データ)はとれず、つまりAI医療機器が使われていくところで同時に学習は行われない可能性が高いのではないかと思われる。

AI医療機器を開発する企業はAI医療機器をさらに精度をあげるべく学習させるとしたら、おそらく改めて、臨床試験を行い、承認等の手続きをとる気がする。改良医療機器になるだろうし、大したコストはかからないだろう。
なので、(2)、(3)は、承認後に「その医療機器」が学習し変化することはたぶんないので、改めて問題にならない気がする。

(1)は改めてどうだろう。どんな医療機器でさえ、一定の確率で誤った結果をだす。AI医療機器もしかり。ここで言っているのはその間違い具合、得手不得手が予測困難だということだ。通常の医療機器であれば、こういう場合にはこの医療機器は間違いやすい、などと注意事項を書くのだろうが、それができないということだろう。ところで、医療機器の承認のポイントは、その有効性がリスクを上回っているかどうかだ。この点からおそらく、(1)はゴリ押しされる気がする。

こうして見ると、AIを使った医療機器を開発するときのポイントは、単純によいAIを開発するという点以外で特に大きな障害はないように思う。あるとすれば、今回の論点とはずれるが、唯一の障害は医師会の反発だろう。遠隔診療と同様に、保険点数が少ししかもらえない、用途が限定される(特に医師不足の領域)、などを指定される可能性が高い。

国内では、AI医療機器を開発する特にベンチャー企業がたくさんいるが、この点で足をすくわれるところが多い気がする。いわゆるIT✖️医療の領域には、ITと医療の両分野の知見が必要だが、IT側が主導するか、医療側が主導するか、で成功確率が変わる気がする。医療分野は、命に関わるし、規制も多くいわゆる大人のビジネス。渋谷の某ベンチャーはこの大人の部分が足りなかった。

国内のAI医療機器ベンチャーは、うまく両方を取り込んでいるように見えるが、若いエンジニアとあまり臨床経験のない医師とのコンビのチームが多い気がする。このチーム体制で医師会をうまくコントロールできるか、空気を読めるか。この点がポイントになると思われる。



by km_g | 2018-04-14 17:20

案件からの学び

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昔コンサルを志望した時、いろいろなプロジェクトに関わるとこで、いろんな業界、企業について詳しくなれるのがいいな、と思っていた。本や記事を読んでもいいが、やっぱり実務からの学びが一番。

今、VCになってこの仕事も同じように学べてるな、と気付いた。しかも、その業界の常識を打ち破ろうとしている優秀な経営者自らがプレゼンしてくれる。非常に、恵まれた、ラッキーな環境にいれてる。

一件、一件丁寧に話を聞かないとな。もったいない。



by km_g | 2016-02-19 18:14

GPIFのCIOに水野氏

 改革中のGPIFのCIOにこらーキャピタルのパートナーである水野氏が起用されるらしい。

【東京】日本政府は、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に最高投資責任者(CIO)の職を新設し、初代CIOには未公開株(PE)投資会社幹部を起用する。事情を知る複数の関係者が明らかにした。
 関係者によると、この地位にはロンドンを本拠とするPE投資会社コラー・キャピタルで現在パートナーを務める水野弘道氏(49)が就く見込み。GPIFは運用資産が世界最大の年金基金で、より積極的な投資戦略を通じて投資収益の向上に努めているさなかにある。よって水野氏は、CIOに就任すればただちに世界で最も重要な投資家の一人となる。

いよいよマジなファンドマネージャーが起用される。これは大いに期待だ。GPIFのポートフォリオは国債が6割以上を占める。結果非常に小さなリターンに留まってしまっている。カルパースは比較的安定的に10%ものリターンをあげている。GPIFの運用総額は130兆円なので、もしGPIFも10%ものリターンが実現されるとすれば、10兆円以上リターンが増額されることを意味する。話題の消費税が1%で2兆円なので数倍のインパクトだ。

もう一つ。彼はオルタネイティブ投資も注力すると思われる。ぜひ不動産だけでなくベンチャー投資にも注力してほしい。仮に1%でも1兆円だ。米国は2~3兆円、日本は1000億円。これが一気にGDP比で同等レベルに一気に近づく。もちろん直接投資だといろいろ文句が言われるだろうし(産業革新みたいに)、期間も合わないだろうから既存のVCに投資する形になるだろう。

今回の登用は意外に日本に大きなインパクトかもしれない。

その他の運用委員
氏名肩書
大野弘道味の素株式会社取締役常務執行役員
佐藤節也(新任)東洋大学文学部英語コミュニケーション学科教授
清水順子(新任)学習院大学経済学部教授
菅家功*(新任)公益財団法人連合総合生活開発研究所専務理事
武田洋子(新任)株式会社三菱総合研究所 政策・経済研究センター主席研究員・チーフエコノミスト
能見公一株式会社産業革新機構代表取締役社長
堀江貞之・委員長*(新任)野村総合研究所上席研究員
米澤康博・委員長*代理(新任)早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授

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by km_g | 2014-11-19 23:02

リードVCの役割

スマートニュースが36億円調達したらしい。

 ニュースアプリ「SmartNews」を運営するスマートニュースは8月8日、総額36億円の資金調達を実施したと発表した。リードインベスターとしてグリーのほか、Skype共同創業者が設立したベンチャーキャピタル・Atomicoが参加しており、資金は人材採用や海外拠点の整備、広告事業など収益化に活用する。


LINK

いよいよグローバル化か、という印象だが気になったのはこの案件はどうやって実現されたかだ。これは恐らくこのラウンドより先に投資していたグロービスだろう。

リードVCはその他のVCと異なり取締役となったり今回のようにシンジケートをリードする役割がある。言わば、昔で言うメインバンクのようなものだ。ベンチャーマネーの不足がさけばれているがマネーだけでなくベンチャー企業の成長を加速できる人材、その後のラウンドをリードできるキャピタリストが国内からビッグベンチャーが生まれるためには必要だろう。
by km_g | 2014-08-10 11:44