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カテゴリ:日常( 66 )

医療機器にするべきか?

 最近というか少し前からデジタルヘルスの分野が盛り上がっている。生体情報、生活情報を利用して病気の予防・診断や、MRI画像をAIで・・、などなど。その中で、必ず気にしないといけないのが、医療機器として製品化するかどうか。手術ロボットやカテーテルなどは、明らかに医療機器に該当するので、その点は問題にならないが、このデジタルヘルスの分野は微妙だ。医療機器にするかどうか、選べる可能性があるからだ。

ところで医療機器の定義は、下記の通り。

医療機器とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等であって、政令で定めるものをいう。


①診断や治療を目的としている
②機能や構造に影響を与える

このいずれかであれば医療機器というわけだ。

 デジタルヘルスの分野を大きく分けると下記の3つ。
  1. 予防 
  2. 診断 
  3. 治療 
 この中で、医療機器性が出てくるのは、2.診断と3.治療の領域に入った場合。運動量や心拍など生体情報をモニタリングしてグラフ化するまでは良いが、病気のアラートを出すと診断の可能性が生まれ、医療機器性が出て来る。そこまでやるかどうか。最近では認知行動療法が浸透し、ソフトウェアでも治療まで行える可能性が出てきた。要はそこまでやるかどうか。

 ところで、医療機器として製品化するのとしないのとでは何が違うのか。メリットとデメリットを少しあげると下記の通りだろうか。

メリット
・医療効果を言える(差別化、マーケテイング)
・診断、治療といった付加価値の高いビジネスが可能
・保険診療となった場合、国から費用負担が得られる

デメリット
・臨床試験等の手続き負担(カネ、時間)
・販路が制限される

 日本の場合は、コンシューマー向けの予防はマネタイズしにくい(健保や保険と組むとうまくいきそうだが)。また、参入障壁が大きくないため、このデジタルヘルスの分野には多くのプレイヤーが参入してきている。その中で、この医療機器の領域に入るかどうかは大きな戦略判断だろう。



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ちなみに、こんなプログラムは医療機器、こんなプログラムは医療機器ではないよ、参考例が公開されている。
http://www.jaame.or.jp/mdsi/program-files/261114.pdf
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これらは医療機器

(1) 医療機器で得られたデータ(画像を含む)を加工・処理し、診断又は治療に用いるための指標、画像、グラフ等を作成するプログラム
① 診断に用いるため、画像診断機器で撮影した画像を汎用コンピュータ等に表示するプログラム(診療記録としての保管・表示用を除く)
② 画像診断機器で撮影した画像や検査機器で得られた検査データを加工・処理し、病巣の存在する候補位置の表示や、病変又は異常値の検出の支援を行うプログラム(CADe(Computer-Aided Detection))
③ CADe 機能に加え、病変の良悪性鑑別や疾病の進行度等の定量的なデータ、診断結果の候補やリスク評価に関する情報等を提供して診断支援を行うプログラム(CADx(Computer-Aided Diagnosis))
④ 放射性医薬品等を用いて核医学診断装置等で撮影した画像上の放射性医薬品等の濃度の経時的変化データを処理して生理学的なパラメータ(組織血流量、負荷応答性、基質代謝量、受容体結合能等)を計算し、健常人群等との統計的な比較を行うプログラム
⑤ 簡易血糖測定器等の医療機器から得られたデータを加工・処理して糖尿病の重症度等の新たな指標の提示を行うプログラム
⑥ 一つ又は複数の検査機器から得られた検査データや画像を加工・処理し、診断のための情報を提示するプログラム(例えば、眼底カメラ、眼撮影装置、その他眼科向検査機器から得られた画像や検査データを加工・処理し、眼球の組織・細胞や層構造について、形状・面積・厚さ・体積・濃度・色等を表示、形態情報との相関比較を行うプログラム)

(2) 治療計画・方法の決定を支援するためのプログラム(シミュレーションを含む)
① CT 等の画像診断機器から得られる画像データを加工・処理し、歯やインプラントの位置のイメージ画像の表示、歯科の矯正又はインプラント治療の術式シミュレーションにより、治療法の候補の提示及び評価・診断を行い、治療計画の作成、及び期待される治療結果の予測を行うプログラム
② 放射線治療における患者への放射線の照射をシミュレーションし、人体組織における吸収線量分布の推定値を計算するためのプログラム(RTPS(放射線治療計画システム))
③ 画像を用いて脳神経外科手術、形成外科、耳鼻咽喉科、脊椎外科等の手術をナビゲーションするためのプログラム
④ CT 等の画像診断機器で撮影した画像を加工・処理して、整形外科手術の術前計画を作成するためのプログラム
⑤ 画像診断機器や検査機器で得られたデータを加工・処理し、手術結果のシミュレーションを行い、術者による術式・アプローチの選択の支援や、手術時に手術機器で使用するパラメータの計算を行うプログラム(例えば、角膜トポグラフィ機能をもつレフラクト・ケラトメータで取得した角膜形状データを基に、屈折矯正手術における角膜不正成分を考慮した手術結果のシミュレーションを行い、レーザの照射データを作成するプログラム(屈折矯正手術レーザ照射データ作成プログラム))
⑥ 患者の体重等のデータから麻酔薬の投与量を容易な検証ができない方法により算出し、投与を支援するプログラム
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by km_g | 2017-10-09 12:34 | 日常

敗戦処理

予想通りだが民主党の敗北が決まった。自民党はさらにポリティカルキャピタルをため込めたので社会保障費改革、労働自由化、規制緩和など一気に進めてもらいたい。

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今回の選挙で一番損な役回りを演じたのは海江田党首だろう。負けるとわかっている選挙の代表をさせられ?一手に汚れ役を引き受けている。明日には代表辞意を表明するだろう。しかし、自分がその立場だったらどうだろう。投げ出さないだろうか。伊藤穰一氏が以前に倒産間近になったとき逃げ出すような奴は信用しない、と言っていた。逃げ出さずに敗戦処理をしっかりした奴は他の企業に推薦もするし、また起業するときは投資する、と。また冨山和彦氏も修羅場になるとその人の本性が出ると言っていた。

このような局面でもしっかり仕事をし、リーダーシップが発揮できるようになりたいものだ。






by km_g | 2014-12-15 00:30 | 日常

first principle approach

メモ

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  • 自分が一番インパクトを与えられることを選ぶ
  • 落とし所を探さない
  • First Principle Approach
  • サプライヤーができないなら自分たちでやる
  • ある分野でエキスパートであって、そのやり方、考え方を柔軟に変えられる
  • 自動車の乗ってる時間は空白の時間。何もできない。そこにアプローチできれば大きなビジネスチャンス
  • 自動車は開発に時間がかかる。発売するときは既にIT機器は古くなってしまっている。そこをアップデートできれば面白い
  • 設計、仕様が決まってから作り始めたら遅い。途中の仕様の変更に対応できるようフレキシブルな生産体制を構築する




by km_g | 2014-11-29 20:01 | 日常

やはり継続

 最近話題になった、マネックスの松本大さん。彼が何年も毎営業日ブログを欠かさず更新してるのは有名。さすがにつまらない時もあるが、内容はさておき、この継続性はすごい。
 このことについて彼も何度も言及している。

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それともう一つ。最近記事になっていたDeNAの新人の話。南場さんが惚れ込んで何年もかけて口説き落としたらしい。前に公演を聞いた時この件の話を聞いた。この人は新卒で入社した投資銀行時代、毎日早朝(五時?)に出社していたらしい。どんなに残業があったとしても(自転車で通ってたらしいがサドルを盗まれまくって最終的にサドル無しで乗っていたらしい)。この人もすごい継続性だ。

継続するにはどうしたらいいだろうか。カタチから入る、小さい目標を作る、見える化、目標を忘れないように書いておく、などなど。

遅くはない。今からでも続けていこう。無駄だと思っても。




by km_g | 2014-11-15 00:13 | 日常

There's a reason for everything

 最近製品全体の設計の仕事をしているのが、「髪は細部に宿る」という言葉の凄さがわかってきた。この言葉の本来の意味は、細部まで作りこまないと全体の美しさは得られない、というものだが、自分が感じたのは細部まで意味を持って作り込める作り手の凄さというところ。

 技術、製品の知識がない人は細部は全体から見て無関係だと思い込み他社や過去の数字をそのまま使ってしまう。もちろん細部は細部でしかなく、本当に全体価値から見て無視できる程度かもしれないが、その細部にまで魂を込めれるのはすごいと思った。


例えば、この動画。キャッチャーのボールの取り方について、古田と谷繁が語っているのだが、ミットを取る前に下に下げるかどうかで谷繁のこだわり。ピッチャーが投げやすいようにミットは常にピッチャーに向けたままにしてるという。古田もそんなことは考えなかったという。こんな細部にまで拘れるということは谷繁がどうすれば勝てるかということをどこまで考えぬいているか、野球をどこまで知っているか、がよくわかる。


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次は、iPhoneに表示されてる時計の時刻の話。広告などでiPhoneの画面が表示されるときいつも時刻は9:41なんだと。それはなんの時刻かというと、初代のiPhoneをジョブズが発表した時刻なんだと。なかなかおもしろい。アマゾンでデジタル時計を検索してみると、すべて違う時刻を表示している。もちろんこれはiPhoneそのものの価値には無関係だろうが、ジョークだったとしても細部にまで意識が届いている証拠だろう。ちなみに、最近9:42になったらしいが、それはジョブズが発表した時刻は正確には9:41ではなく9:42だったからだとw

翻って自分の製品Designはどうだろうか。細部に魂を込められているだろうか。



by km_g | 2014-11-09 14:43 | 日常

「聞く」

 ある尊敬するコンサルタントがコンサルタントを引退するときに、部下たちに言った3つの言葉の一つに「聞く」があったらしい。現場にいなかったの詳細はわからないが、たぶんこういう事だろうな、ってのは思う。
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 コンサルタントがクライアントから相談を受けた場合、おそらく最初の数分でおおよその解の仮説が思い浮かぶだろう。そうすると、特にジュニアだとあとのクライアントの話は退屈になってしまったり、少なくとも丁寧に話を聞く姿勢が薄れてしまう。ただし、問題が二つある、一つは、仮説の精度が甘い可能性があること。クライアントの話す内容だけでなく、話し方、話さないこと、に多くの情報が埋もれている可能性がある。それを謙虚に丁寧に聞くことができなくなる。もう一つは、クライアント側の問題。クライアントがコンサルタントに相談を持ちかける場合、当然ながら何かに困っている、悩んでいる。そして、特にトップからの相談の場合、そのトップは孤独なことが多いはずだ。そこでコンサルタントに助けを求めている。その助けとは、問題の解だけでなく、悩みを共有できる友達?だったりするはずだ。良く女の人から相談された場合、相手には解を求めているわけでなく(多くの場合解はわかっている)、単純に話したい、だけということがある。これに似ていると思う。そんな時、話したいことの半分も終わってないのに、「はい、分かりました!」とか言われたら、欲求不満になるし、ホントにわかってんのか?俺の状況。と思う。そしてそれは一番重要な信頼関係構築にマイナスに作用してしまうはずだ。 だから、「聞く」ことが重要なのだろう。





by km_g | 2014-08-09 12:22 | 日常

台北旅行

台湾には仕事で一回行ったことがあったけど、台北市内は全然観光できていなかったのでGWを利用して台北まで小旅行。


  • 出発
航空会社は安さ重視でScootを選択。初めて聞いたがシンガポールのLCCらしい。航空券はスカイスキャナー でゲット。往復で一人16,000円という安さ。まぁ、LCCなので荷物代がこれに5千円くらいついかする感じ。しかし、成田ってのはいただけない。。

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  • 台北到着
今回は台湾桃園国際空港に到着。ベストは松山空港なんだけど、安さ重視だったのでしょうがない。台北市内まではタクシーで1100元(今回のレートだと4000円くらい。)、バスだと200元くらいだった気がする。今回はバスを選択。

こちらは台北駅。でかくて立派。
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ホテルは二人で3泊3万円のところを選択。台北駅からタクシーで10分くらいでちょっと遠かったけどタクシーが安いのでまぁいいかという感じ。
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今回はノープランで来たので初日の飯はどうしようか迷って旅行雑誌をホテルのロビーで眺めてたら、ロビーの人が話しかけてきて小籠包が食べたいと言ったら、鼎泰豐というところを紹介された。あとから気づいたが、超有名らしく日本人、中国人、現地人がわんさかいた。小籠包はたしかにうまかった。ていうか日本にもあるのか。。
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  • 二日目
今日はまずは、台北101というでかいビルに行くことに。別にタクシーでもいいのだけど観光がてら電車でいくことにした。

これは駅。電車は無人で自動運転だった。
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展望台までは500元。

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エレベータは東芝製。速度が世界一。80階?までほんとに30秒以内に到着した。速い!
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今回は残念ながら靄がかかって景色は微妙。天気が良ければ屋外に出れたそうだ。残念。
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続いて、千と千尋の神隠しのモデルになったとうわさされる、九份(きゅうふん)に向かう。台北市内から1時間半くらい。バスかタクシーで迷ったがあんまり急いでなかったのでバスを選択した。バス停で待っているとタクシーのおっちゃんが誘ってくるが無視。



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こちらも靄がかかってて景色が残念。
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とにかく人がすごかった。出店は飲食とよくわかんないおみやげ屋。
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この日の夜は、有名な夜市に。夜市はいろいろなところにあるらしく今回は士林夜市という一番大きいところへ。けど台北市内からは遠かった。タクシーで15分くらいかかった。



そこら中に、果物屋が。マンゴーやらなんやらをただでくれる。もちろん受け取ると大きいのを買わされる。けど、たくさんの果物屋があるのでただでもらいまくるだけでお腹いっぱいに。
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とにかく人と出店がたくさん。
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名物らしいとりのからあげ。
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  • 三日目
実質最終日。猫空でゴンドラに乗る。猫空までは台北市内から電車で20分ほど。


結構並んでる
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結構高い。載ってる時間は30分位と長い。
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床が透明でなお怖い。
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頂上に到着。何もないと思いきや、カフェとか出店とかあってけっこう時間潰せる。
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電車で永康街に戻って、繁華街でおみやげ調達。と思いきや行列ができている店を発見。どうやらかき氷屋らしい。
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これがかなりのうまさ!全然日本のかき氷と違って氷が滑らかでアイスのよう。果物もうまい。値段は190元。日本で食べたら1000円はいくだろうな。
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今回は3泊4日で多すぎたかなと思ったけど台北付近だけでも十分だった。地方も行くならもう一泊は必要だな。あと台湾の人はホントにいい人だらけ。あっちから話しかけて助けてくれるし、タクシーのおっちゃんもみんな愛想がよい。英語も通じる。

日本はおもてなしって言うけど台湾の方がふさわしいような。



by km_g | 2014-05-04 21:24 | 日常

ソニーが不動産業参入?

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ソニーが不動産事業に参入する記事 が話題を呼んでいる。エレクトロニクス企業が不動産?ということでかなりの批判 を浴びている。株価も大きく下がったようだ。

 ソニーは新規事業を創出するための専門組織を設けた。第1弾として8月から不動産業を始める。コールセンターやIT(情報技術)をフル活用して個人向けの売買仲介などを手掛ける。今後3年で10を超える新事業を育てる計画だ。
 新組織は交流サイトで社員にアイデアや技術を交換してもらうほか、事業化を助言する。商品の輸入代行サイトを運営するエニグモの須田将啓最高経営責任者や、ネット専業のライフネット生命保険の岩瀬大輔社長らを招き、年50以上のプランを審査する予定だ。
 全額出資で「ソニー不動産」を設立した。
ITを使って顧客の資産や将来計画から最適な物件を割り出すほか、店舗や営業人員を抑えた低コストサービスを提供。3年後の株式公開と5年後に年間500億円の売り上げを目指す。玩具などの分野でも新事業を検討している。
 平井一夫社長はこれまでも新規事業の育成に努めてきた。エレクトロニクス事業の立て直しに加え、事業創出に組織的に取り組むことで収益基盤の多様化を目指す。社員に経験を積ませ経営幹部を育てる狙いもある。

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不動産事業というと、土地を買ってとか賃貸代理店などという印象を持ちそうだが、よく記事を読むとITを使った不動産コンサルということらしい。不動産市場は規模がでかくアベノミクスの影響でうまく行けば今後も成長が続く可能性が高い。市場としては悪くない。今や利益の柱である金融事業とは親和性がよさそう。これまで、ソネット、ソニーフィナンシャルなどエレクトロニクスではなくてもなんとか機動に乗せてきた。批判はあるだろうが、ある程度利益は確保するのではないだろうか。

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迷走と批判はあびてるが、あのGEだって不動産事業 なり金融事業をやっている。ソニーはエレクトロニクス企業なんだからエレクトロニクスで勝負すべきだ、というのはわかるがその市場はサムスン、アップル、アジアのハード企業がひしめくレッドオーシャンだ。大きな投資も必要でリスクも高い。そっちだって簡単ではない。もはやソニーのエレクトロニクス力は現代のエレクトロニクス市場では通用しないのかもしれない。しかし、かと言ってすぐにソニーがおしまい、ということではないと思う。大いに迷走して頑張っていただきたい。



by km_g | 2014-04-29 01:13 | 日常

「重い」ベンチャー

国内のベンチャー投資額が大幅に増えたとのことだ。何が背景だろうか。アベノミクスだろうか。投資分野はITだけかと思いきや、バイオも結構ある。すばらしい。個人的にはこのようなテクノロジーをベースとした企業がどんどん出てきてほしい。




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そんなことを考えていたら、経済産業省で「ベンチャー有識者会議」というけっこうイケてるメンバーの会を見つけた。経営競争基盤の冨山和彦、WILの伊佐山さん、南場さん、孫泰蔵さん、グロービスの堀さん、とそうそうたるメンバーだ。その中の冨山和彦さんのプレゼン資料がとても勉強になった。特にベンチャーの分野を、資本集約度と知識集約度のマトリックスでわけるマトリックスが勉強になった。例えば、IT、分野は資本集約はないが、知識集約という具合。冨山和彦さんの主張としては、知識集約×資本集約の分野が足りないということだ。

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このカテゴリーの特徴は、

・一単位あたりの投資額が大きい
・一般資本市場の論理では投資できない
・基礎研究は企業では無理。NTTなども民営化されてしまった。
・ここは国が頑張らないと
・公的資金から営利資金のマネジメント



ということだ。確かに、企業から基礎研究はどんどん削減されている。海外企業の場合は資本市場の影響だろうが、国内企業の場合はメイン事業の不振だろう。いずれにせよ、企業では基礎研究はできない状態だ。米国は大学、国の研究所がこの役を担っている。日本でもできるかもしれないが、事業化までのつなぎ手が全く不在であることが一番の問題だ。ホリエモンも自分で研究所を作りたいと行っていたし、原丈人さんも長く大きなお金の市場が必要だ、と言っていた。

このような分野、日本が勝つチャンスがまだあると思う。IT分野は確かにどんどんベンチャーは出てくるだろうが、プラットフォーマーにならない限り小粒のままだと思う。その点この分野は、技術の積み重ねが競争優位性につながるし、日本企業が苦手なスピードもIT分野よりは問題にならないだろう。

大企業と研究所のつなぎ手。ここは面白そうだ。







・日本は金があるが小さく散らばっている。ある程度集約するメカニズムが必要。GPIFなど。
・プログラムマネージャーと呼ばれる人材=間を繋ぐ人が必要
 -発明案件を、ブラックボック化、特許化の仕分け
 -公的資金と営利資金の仕分け
・コーポレートVCは上場企業のリスクポロファイルに見合うかどうか注意
・EXIT先としてM&Aは重要だが、受け入れ先としての大企業がベンチャーとうまく付き合えるか。意思決定など。
・ベンチャー育成は大企業改革と表裏一体






by km_g | 2014-02-20 00:36 | 日常

アイディア出し




会社で新規事業や新製品のアイディア出しをする機会が増えた。国内既存事業の成熟化とアジア起業の台頭が背景にあるのだろう。

自分でも考えたし、ほかの人が考えているところも見てきた。がどうもうまくいかない。そのほとんどがどっかで聞いたことがあるような平凡なものだったり、深堀があまかったりするものだった。

なぜか。どうすればうまくいくのだろうか。技術部門を想定して。
まぁ、イノベーションということだろうか。今回は、より早い段階のアイディア出しのところにフォーカスして考えてみる。




  • 時間をかける

みんな、新しいアイディアを考えるのは本業の隙間時間だったりして、絶対的に時間をかけていないことが多い。1~2時間考えて良いアイディアが出てくる可能性は低いだろう。本業をストップさせてでも、強制的に時間をつくる必要がある。グーグル、3Mのx%ルールはこれだと思う。



  • やる気と知識

技術者は専門性が確立されており、自分の分野については非常に詳しい。しかし、逆を言うと違う分野に関しては知識が乏しい。新しいアイディアを考えるときに、自分、同部門の同僚が持っていない知識が必要になることがほとんどではないか。この不足する知識を担保するために、ネット、本、外部調査などを利用する。これだけだとたいてい平凡な、良く聞く、深堀があまいアイデイアが出てくる。エコエネルギーとか、バイオとか。理由は知識がそれでは足りないからだ。良いアイディアを生み出すためには、深い知識×多様性が必要だ。しかし、どんな知識が必要か、はアイディアが出てからでしかわからないし、知識がない段階では良いアイディアはそもそも出てこない。対策として、初期段階でチームに知識の多様性を担保した方がよいのではないか。複数の部門に権限を行使できる偉い人が、複数の無関係な部門(よこ、たて)の人を混ぜてディスカッションなりをしたら良いのではない。

偉い人、と書いたが要は、他部門を巻き込む調整役が必要だ。そのためには、信頼関係は当然として、言語がわかる人でなくてはいけない。言語とは価値観も含めてコミュケーションするということだ。特に技術と営業はケンカになることが多い。営業は安くて良いものを早くほしいし、それをそのまま技術に伝えてしまう。そうすると技術屋は、簡単に言うな、となる。なので、安いもの、と言うということだけでも、コストアップするポイントがなんとなくとも分かる必要があるし、それによって悪い影響をうけるポイント、人も理解する必要ある。普通に営業しかわからない人にとっては難しい。では、営業が技術をわかるようになるか、技術が営業をわかるようになるか、だが、後者が良いと思う。技術を理解するのはやはり難しいと思う。(もちろん、業種、戦略によるが、ここでは技術系企業、業種を前提)


知識のほかに必要と思うのは、やる気、だと思う。インセンティブによるやる気ということではなく、簡単に言うと楽しく考えるということだ。良く会議室で良いアイディアが出ないというのは、ここだと思う。楽しく考えるためには、会議ならばムードメーカーや、ファシリテーターが大事になるし、飲み会もどんどんやっても良いと思う。会議中にお菓子を置くってのも、いいかもしれない。



  • 新しいことを考えた人にインセンティブ、うながす仕組み

評価制度が、新しいことを考えた人が報われる設計になっていない事が多い。現状では評価されるのは、目に見えた成果を出した人だ。こうなると短期的、確実性が高い仕事をするようになる。新しいことをしようと思うとしばらくは、アイディアだけだったり、調査段階だったり、基礎データをとるための準備をしたり、となる。こうなると、現状の評価制度では報われない。ここを変える必要がある。
あとは、事業部や営業側の人が新しいアイディアを吸い上げる側にもインセンティブがあると良い。3Mは、20%ルール?15%ルールがあることで有名だ。これは、ひとつめの「時間をかける」という意味で意味があると思う。しかし、もう一つ大切な仕組みとして、割合は忘れたが、その年の売上の何割かは新し目の事業で占めなければいけない、というのがある。これがあることで、事業部側は新しいアイディア、製品を欲している状態になる。これがないと、リスクを犯してまで新しい製品に投資はせず、既存事業が本当にダメになってからやっと意思決定となってしまう。これでは遅い。新規は時間がかかるのだから。


  • まずシーズ!次にニーズ
世の中は、顧客のニーズを!という声だらけだ。それで、新しいことを考える時、世の中のニーズを端から端まで調べ出す人がいる。そんなことしたらきりがないし、ニーズを絞れたとしても、自分の技術が最適な解決策に繋がるとは限らない。自分の技術をゴリ押ししてよくわからない製品アイディアが出るだけだ。なので、ニーズは意識しなければいけないが、まずは忘れて自分のシーズを再定義することが大切だ。よくいう話だが、自分が当たり前にやってることがほかのヒト、分野から見るとすごいことがよくある。まずはシーズ!


  • 具体的に考える 一度決めてみる
調べたり、考えたりしているとアイディアが全く出ないわけではなくて、ありすぎてどれがいいのかわからない、と言う状況がよくある。その時は、一度何かをやると決めると良い。そうすると、情報の量と質がいっきにあがる。例えば、毎日の通勤経路は何も考えなければ毎日同じだが、例えばラーメン屋をやると決めると、どこに、何味の、営業時間がどのくらい、など気になってくる。それと同じで、何かとりあえず、アイディアをエイヤで決めてから、調べにかかると意思決定がしやすくなる。









by km_g | 2014-02-15 23:57 | 日常