バリュエーションの方法は、大きくDCF法とマルチプル法が一般的であろう。ベンチャー企業のバリュエーションも本来同じであるべきだろうが、リスクの測定が非常に困難であること、成長率が特に大きい、ことからバリュエーションの方法も独特で、やや感覚的なものとなっている。

バリュエーションを行う上で大切な事は、誰が、どんな目的で使うのか、である。そして、当事者に納得感が生まれるか、である。経営者が自社の株価を評価し、自社株買いを実行するかどうか判断する場合は、DCF法がいいだろう。M&Aの売り手の場合は、EBITDA倍率が良いかもしれない。ベンチャー企業のバリュエーションする場合は、VCなどの投資家が株価を決定し、投資後の株式シェアの交渉する場合が一般的であろう。

ベンチャー企業にDCF法は前述のとおり使用しにくい。成長率が非常に大きくなりがちで、議論が空中戦になってしまう。そこでマルチプル法が使用される。いろいろなマルチプルがある中で、IPO時の株価が一つの指針となるため、PERが多く使用される。

ベンチャー企業に対する投資家の期待利回りは50%程度が一般的なようである。上場企業への期待利回りが10%前後であることから比べると、かなり高い期待利回りである。これは、情報不足、流動性、などから理論付けされる。

5年後に純利益1億円が期待されているとしよう。PER20倍だとすると、5年後の株主価値は20億円である。ということは、現在の株主価値は、利回り50%で割り引いた値となる。(1+50%)^5=7.6。従って、現在の株主価値は20億ドル/7.6=2.6億ドル、となる。

このバリュエーション方法を特にVC-methodと言う(アプリ )。


by km_g | 2011-07-18 00:15 | ファイナンス

こんなツイートを見かけた。

@TokyoCrossing
「良く日本の携帯電話メーカを「不必要な機能ばっかり開発している」と批判する人がいる。でも、多分、開発者達もそれは理解していると思う。開発し続けないと、自分たちの職が無くなるから、開発しているのではないか。なら本当の問題は開発能力ではなく、組織問題ではないか」

その通りだと思う。技術者は~屋と呼ばれ何かしらの専門性を持つ。メカ屋さん、回路屋さんなどなど。メーカーの技術者は製品に紐づいているわけではなく、技術に紐づいているのである。携帯開発には、いろいろな~屋さんが関わっており、それで高度で、便利な携帯電話が開発されてきたのである。

しかし、ある時点からオーバースペックとなった。顧客にとってスペックはもう十分でそれ以上なにもしなくていいから安くしてくれ。こんな顧客が多数を占めるようになった。(狙うべきボリュームゾーンの)顧客にとって、価値がない部分から機能の削減、または改善の停止が行われる。しかしながら、特に日本の企業の場合、その付加価値がなくなった機能に関わっていた技術者はクビにはできない。他の製品に参加できれば良いが、高度に専門家されているため、転用が難しい場合が多い。いや、それ以上に転用先にもその席にはすでに技術者がいるから、席がない方が実態かもしれない。要は、転用・クビができないのである。したがって、その技術者はその場にいつづけることになる。そして、低下する自分の存在意義を何とかアップするため、どんどん技術を進歩させる。長年いつづけたその技術者がせっかく開発した技術を製品に載せないわけにはいかない。

結果、製品はそれぞれの技術者のエゴを合計したオーバースペック製品となる。機能に限らず、不必要な製品自体も開発し続けることもある。その製品事業部まるごと要らないのに、切れないのである。

大変な問題である。

高々2,3年の大学研究時代に関わった技術でその人の専門性は定義され、残り20年以上の開発人生を決める。あまりにハイリスクではないか。もともとの専門性を一気に捨てる必要はないが、衰退技術だと思ったら徐々にシフトし、自分の専門性を成長技術に合わせていく必要があるかもしれない。そのためには、企業で技術学校やまとまった教育体制を構築して、クビにできないのであれば、技術者を再開発する体制が必要かもしれない。
by km_g | 2011-07-15 01:13 | 日常

面接振り返り

第一希望ではないコンサルの面接を受けた。大手戦略系ではないが、実践、実行を全面に出しているまぁまぁまともそうなところ。
位置づけとしては、戦略コンサル面接練習。


時間は全部で3時間。面接は1時間半、性格診断が1時間半という感じ。かなりしっかりした性格診断だった。

面接形式は、1対1。相手はNo.2の方。印象としては、特に頭の切れなどは感じず、コンサルより事業会社の偉い人程度だった。戦略コンサル向けの面接練習にならなかった。
しかしながら、自分の志望動機を相手に口で説明することで、整合性の確認と言う順番・ストーリーがまだ甘いことがわかったことはよかった。

質問は、
コンサルってどんな仕事だと思う?
どうしてコンサル?
どうしてこの会社?
自分は会社でどうみられていると思う?
強みは?エピソードを交えて。

と言った程度の質問ばかり。何か事例をあげてそれに対する意見を求められると言った、能力を試す質問は全く無く、単純に相手を知りたい、って印象を受けた。

この面接を振り返って、本番に活かせるところ、直したほうがいいところ、は、
・事業化の部分をやりたい、って動機は共感を得られた。この点は本番も主張していく。
・アンダーファーストがまだまだ。
・質問を予め考えておいた方がよさそうだ。
by km_g | 2011-07-12 10:18 | 転職

技術と組織について

あるブログでいいことが書いてあったからメモ。


組織を細分化すればするほど、面白い技術は出てこなくなる。
何々部、何々課、何々グループ、何々チームと分けて名前を与えるほど、
その枠の中でしか発想しなくなり、その中でしか責任を持たなくなる。
さらに、人材の交流、技術の交流もなくなる。
そんな狭い世界でものを考えている人間が面白い技術を作れるはずもない。
色んな専門性をもったやつを色んなところから集めてきて
一つのチームを編成する。そうすることで、面白い技術が出てくる。
細分化された組織では、人を外に出す事を拒否するようになる傾向がある。
細分化された中でマネジメントがその縄張りを守ろうとするからだ。
そんな組織なんてないほうがマシ。

いや~、その通りだ。

しかし、ではなぜ組織化、チーム化するのだろうか。それは、特化、集中のメリット
を活かすためである。やることが決まっている場合にはそれでいい。脇目もふらず、
一気に高速に突っ走れば良い。

なにか、新しいことをするとき、環境に変化があって前提が変わった時が危険だ。
そこを調整するのがマネジメントの仕事。マネジメントは、視野を広く、長く、そして、
深く、維持しないといけないな。

あと、人の習性、組織(集団)の習性を理解していないとな。こういうもんだって感じで。
by km_g | 2011-07-07 01:21 | 日常

コンサル面接で想定されるケースを分けると以下の通り。

戦略シナリオ
①新規市場参入
②業界分析
③M&A
④新商品開発
⑤価格戦略
⑥成長戦略
⑦起業、新規事業立ち上げ
⑧競合対策

オペレーションシナリオ
⑨売上増加
⑩コスト削減
⑪利益増加


戦略シナリオは、基本的には3C分析で良いのではないか。
1.市場の魅力度(やろとうしていることの魅力)を確認し、
2.競争のルール(KSF)を特定し、
3.自社の強み、弱みから、勝算を見極める

という流れ。この2軸を忘れない。

①新規市場参入シナリオ

1:なぜ算入するのか。
目的の確認。
クライアントの達成目標は?
全社戦略視点。

2:参入市場の状況の確認。
これは、3Cの市場、競合分析という感じか。
全体とセグメンテーションを意識。
リアリティを持って考える。
規模、成長性。
PLCの段階。
セグメンテーション。
競合シェア。


3:市場の詳細分析
自社の製品と競合の製品はどう違うのか。
参入障壁はあるか。解決可能か。
参入した場合の競合の対抗はどんなものがあり得るか?

4:Goとなった場合の具体的な参入ステップ
VCを意識したほうが良いか。新規参入者は生産から販売まで新たに構築する必要がある。
自社で構築するのか。他社との提携、買収か。
これらはコストベネフィット分析で十分。

③M&A分析
1:目的の確認。
M&Aの目的はコストシナジーか、売上シナジーに分けられる。
コストシナジーの候補は(これもVCを意識して)、
・研究開発費
・集中購買、商品の標準化
・余剰生産能力の除去
・チャネルの共有化、マーケティング
・物流の共通化
・管理部門の共通化

売上シナジーの候補は、
営業基盤の強化
競合減少による競争緩和
(これは大々的にやると独占禁止法違反。)

単純に考えるんではなく、業界の状況、事業特性を踏まえて考察する。

2:買収先のDD
どこを買うべきか。
買わなかった企業の反応。

3:買収コスト分析
価格の妥当性
ファイナンス(自社に見合っているか)


④新商品開発
1:商品に関する分析
性能、性質
特許
類似品
長所のだけでなく短所

2:顧客分析
ターゲット顧客の選定
(セグメント、ターゲット)

3:販売戦略
カニバリの検討
既存商品と入れ替えるのか
競合の反応
チャネルの検討
(4P意識)(価格は最後)


⑤価格戦略
1:新商品開発で行ったと同様な商品に関する分析
さらに、競合の価格の把握。
R&Dにどのくらい費やしたか。

2:価格検討
コストベースとベネフィットベース(プラス競合)の両方をまず検討。
コストベースを行うに当たって、コストを見落とさない。
製造、流通、販売(VC意識)のコストを把握。
マージンを忘れない
顧客はいくら払うか
(特にB2B)顧客はこの商品によってどのくらいのコストが削減(利益増)が期待されるか
競合ベースの検討。
自社の商品は競合よりどのくらい優れているのか。
他にはない性能はあるか。
代替品も忘れない
by km_g | 2011-07-05 19:03 | 転職

傘の市場規模の推定 


これはオーソドックスな問題だろう。基本方針として、

市場規模=単価×人数×頻度

のいつものスキームで問題なさそう。ポイントはセグメンテーション。
傘もビニール傘と普通の傘の大きく単価の異なる2種類がありそうだし(折りたたみ傘も?)、男、女、でも変わりそう。。
さぁどうする。

まず、自分を例にざっくり概算。

普通傘(1000円)を1年に何本買うだろうか。3本は絶対買わない。1本/年としよう。一方ビニール傘(500円)は年に4,5本は買うだろうか。4本/年(3ヶ月に1本)としてみよう。合計で、

金額=1000円×1+500円×4=3000円

実質人口1億として、3000億円程度。これが第一次計算だろう。要は1兆円はいかなそうという感じ。

それでは詳細計算。

傘市場はどうセグメンテーションできるか。男と女は絶対に分けたほうが良さそうだ。また、小学生低学年以下はカッパだから傘のターゲットにはならない。一方、高齢者は傘をちゃんと持ち歩きそうな感じがするのでビニール傘の消費は少ないだろう。ということで、4つにセグメンテーション。マーケティング的にも悪くないかな。ちょっと普通すぎてつまらないかな?

①小学生低学年以下
②小学生低学年~40代(男)
③小学生低学年~40代(女)
④40代~高齢者


①小学生低学年(4年生、8歳以下)以下
ここは傘を買わないとして、市場規模ゼロとする。

②小学生低学年(9歳)~40代(男)
まず母数の計算。日本の人口は1.2億人(外人無視)、平均寿命80歳とすると、Δ10歳あたり、1.2/8=1500万人。世代によって当然ばらつきがあると思うがここは一定とする。だとすると、約Δ30歳だから、1500万人×3/2=2250万人。

ここは、さっきの自分の例と同じだとしよう。年間消費額3000円。
このセグメントの市場規模=3000円×2250万人= 675億円

③小学生低学年~40代(女)
母数は一緒で2250万円。

普通傘は単価1500円を年間2本。逆にビニール傘はちょっと少なく2本とする。

金額=1500円×2本 + 500円×2本=4000円
このセグメント市場規模=4000円×2250万人=900億円

④40代~高齢者
最後のセグメント。平均寿命80歳とすると、Δ40歳。1500万人×4=6000万人。
このセグメントは、傘はなくさず長く使うセグメントと想定。

普通傘1本、ビニール傘1本。とする。

消費金額=1000円×1本 + 500円×1本=1500円
このセグメントの市場規模=1500円×6000万人=900億円。

以上、合計すると傘国内市場規模は、

0円+675億円+900億円+900億円
=2475億円

本数ベースだと、
0本+5本×2250万人+4本×2250万人+2本×6000万人
= 1.1250億本 +0.9億本+1.2億本
=3.2億本


なんか、計算結果が最初の概算とほとんど同じなのがちょっとショック。

さて、計算チェック。
http://taa203.blog86.fc2.com/blog-entry-1070.html
のサイトによると本数ベースで1億ちょい。とのこと。ちょっと多すぎたか。。一人当たりの買う本数がちょっと多すぎたかも
しれない。

さて、これを2倍にするには?と聞かれるのである。思考の順序としては、
1:セグメント別に考え、伸びる余地(買っていない人、もっと多く買いそう人)を探る
2:伸ばし方。ここは4Pか。
※基本は、購入対象人数×頻度×単価
であるから論理だててゆっくり検討するだけ。

今回の場合は、
1:子どもと老人の検討
2:単価の上げる。。
が現実的か。最後に
3:飛んだ発想(ビジネスモデルの転換。例えばレンタル?、日傘、)
も考えられたらなおよいかもしれない。
by km_g | 2011-07-01 09:10 | 転職