2010年 07月 11日
うそをつかないこと
後日、あるM&Aを実際にやってる方に、進路相談でいろいろ話を聞いていて、その人が最後に「うそをつかないこと」これが一番大事。M&Aは結局コネで案件をとってくる。信用、信頼が大切。信用、信頼を得るためにはまずうそをつかないこと。これが一番大事。とおっしゃっていた。オレは、エージェントにも企業にもうそをついていた。VCに行きたい、もう決めていると言ってしまっていた。それが今回の混乱の原因だ。
これからうそをつかないこと、正直に生きることにしよう。
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by km_g
| 2010-07-11 00:36
| 日常
2010年 02月 02日
投資銀行の壁は厚い
まず、就職した時のタイトルはアナリスト、アソシエイト。給料は、ベース700万~800万。それから100%~300%加算され、トータル1500万~3000万。一番下っ端でさえこのくらいもらえると言うのはやはり魅力だ。しかし聞いてはいたがさらに驚いたのは、激務っぷり。ある外資系IBの場合、一年の内、休みは数日だという。。。高い報酬の裏にはそれだけの苦労がやはりあるのだろう。こんな激務をこなしてもらうにはあれだけの報酬が必要だと言うことか。
まぁ、それは言いとして、中途で入社するために、必須なのは英語と金融知識。TOEICで900点は必要条件。金融知識は、簿記2級以上、会計士、など。証券アナリストはもはや響かない。
現時点で、英語が一番の壁だろう。今の点数は500点。お話にならない。しかし、それほど大変そうではなさそう。一年でせめて800点はもっていかなければ。
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by km_g
| 2010-02-02 22:18
| 転職
2010年 01月 29日
エージェントとの会話
このエージェントは、戦略コンサルに強いらしく、BCGやらマッキンゼーやらそのファームの特徴や採用状況を教えてもらった。コンサルは、頭のキレを見るようで、経験はあんまり気にしないので、いいのではないか。とのこと。
投資銀行やファンドに行きたいっていうと、あんま乗り気じゃなくなる。現在の状況上、即戦力しかとらないから難しいとのこと。このエージェントは俺をどうしてもコンサルに押しこみたいらしく、カネ系の話をするとネガティブなことを言い出す。
カネ系に強いエージェント探してみよ
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by km_g
| 2010-01-29 11:41
| 転職
2009年 12月 08日
APV法とWACC法
例えば、一般的なWACCを使った事業価値計算方法は、事業から得られるCFを株主資本コストと節税効果を組み込んだ実効負債コストを加重平均したWACCで割り引いて価値を算出する。つまり、負債による節税効果は、CFには組み込まず、資本コストに組み込んで計算する。この方法は、非常に簡単であるが、負債の返済による負債比率の変化の効果を考慮するのは面倒というデメリットがある。
これに対して、APV法は、節税効果によるCFと事業そのものが生み出すCFを分けて計算し、それぞれ価値を算出し最後に合算してその事業全体の価値を算出する。メリットは、事業そのものの価値を資本構成によらず計算できる点であり、負債の変化の効果を組み込みやすい。このメリットから実務ではAPV法を使うことが多いようである。
具体的な例でAPV法とWACC法の関係を考えて見る。
売上 100
売上原価 75
販売管理費15
営業利益 10
支払利息 1(4%)
経常利益 9
税金 3.6
税引き利益5.4
FCF 6
負債 25
株主資本 75
リスクフリーレートrF 2%
リスクプレミアム RP 3%
アンレバードβ 1
上記のような企業の企業価値を算出してみる。簡単にするためにすべて一定の場合とする。
WACC法で価値を算出する場合、まずWACCを算出しなければならない。欲しい情報は、株主資本コストと時価ベースの負債比率である。株主資本コストはCAPMを使って算出できる。しかし時価ベースのD/EがないとWACCは求められない・・・
APV法は資本構成(D/E)に依存しない事業そのものの価値を算出できる。この事業のリスクは、CAPMより、
Ra=rF + β * RP
=2% + 1 * 3%
=5%
この割引率でFCFを割り引くと、全額株主資本で調達した場合の企業価値が算出できる。一定永久型より、
アンレバード企業価値 = FCF / Ra = 120
実際この企業は負債D=25であるのだから、支払利息による節税効果によって200より価値は高いはずである(支払う税金が少なくて済むから)。その効果をタックスシールドと呼ぶ。支払い利息によって課税所得が少なくなり、浮いた税金の額は、
節税効果CF = 支払利息*税率
= 負債*金利*税率
= 25 * 4% * 40%
= 0.4
この0.4だけ税金を支払わずに済んだ、言い換えると、負債によって国からCFを得ている。このCFによる価値をアンレバード企業価値に合算するとこの企業の真の企業価値が算出できる。
節税効果CFのリスクは、負債コストやRaなどいろいろな考え方があるが、税金の額は、税引前利益に連動するので事業のCFのリスクであるRaとするのが正しいように思う。ただし、負債の額が変動する場合、これによっても税引前利益は変動してしまうのでD/Eが一定の場合という条件が正しくはつくはずである。一方、損益計算書において、キャッシュが支払われる順番は、1債権者(支払利息)、2国(税金)、3株主(配当)であるから、事業のCFのリスクRaよりは小さくするべきだと思う。私の考えでは、節税効果CFの割引率は安定な企業の場合はほぼ負債コストrDとしてよく、リスクが高い場合は、Raに近づけていけば良いと思われる。
今回の場合は、安定な場合として良いから、節税効果CFの割引率は負債コストを用いる。
節税効果CFの価値= D*rD*t/rD
= D*t
= 25*40%
= 10
ここまできてようやく企業価値が算出できて、
企業価値EV = アンレバード企業価値 + 節税効果価値
= 120 + 10
= 130
となる。ここから負債を差し引くと株主価値(=時価総額)が算出できて
株主価値E = 130 - 25
= 105
ところで、WACC法によると企業価値は、
企業価値 = FCF / WACC
となるはずだから、今算出した企業価値とFCFからWACCが逆算できて、
WACC = FCF / 企業価値
= 6 / 130
= 4.6%
となる。もちろん,βe = βu ( 1 + D/E(1-t))の関係式を使って,株主資本コストを算出し,加重平均からWACCを計算することもできる。このように,WACC法は,時価総額を求めたいのに,それを算出するために時価総額が必要であると言う矛盾を抱えている。一般的に,経営者が目標としたり,業界で適正だと考えれているD/E水準を適応することが一般的である。しかし,APV法は資本構成に依存しない純粋な事業価値を算出できるので,便利である。
だからといってWACCがいらないわけではない。WACCは投資のハードルレートとして重要な意味をもち,重要な概念である。
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by km_g
| 2009-12-08 19:26
| ファイナンス
2009年 12月 02日
EVA
EVA = 投下資本 ( ROIC - WACC )
= 投下資本 * ROIC - 投下資本*WACC
= NOPLAT - 投下資本*WACC
などと書けます。ここで投下資本とは、その事業に使用されている固定資産と運転資本の合計、ROICはNOPLAT/投下資本です。マッキンゼーはこれをエコノミックプロフィットと呼んでいます。
式を見るとわかるように、ROIC-WACCは、資本コストを差し引いたネットの利回りを表しており、それに投下資本をかけることで、企業価値の増加分を表していることがわかります。いくら高いROICを達成したとしても、WACCが高ければ企業価値増加分にはその事業が貢献していないことがわかりやすく評価できます。利回り(リターン)はあくまでリスクに見合っていないといけないのです。
この評価指標の弱点として、短期的であるということがあげられます。ある新規事業を考えた場合、初めの段階は、研究開発費や広告費など多額の投資を必要としますので、価値は後半になればなるほど大きくなります。EVAはこれを考慮せず、初期はマイナスをだしてしまいます。その事業はPLCのどの段階で、投資する時期なのか、回収の時期なのかを理解したうえでEVAを使わなければならない。
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by km_g
| 2009-12-02 16:38
| ファイナンス